Astaire Color



太宰治ツアー

「信じるところに現実はあるのであって、現実は決して人を信じさせる言が出来ない。」

小説「津軽」に出て来た場所を出来るだけ回って見ました。とか言いながら、新幹線ではずっとオースティンの「ノーサンガーアベイ」を読んでたんですけど。・・・旅のお供はなぜか大概オースティン。前回のハワイは「若草物語」と「知性と感性」でした。


斜陽館 斜陽館前

more...? »



アンナカレーニナ

アンナ・カレーニナ (上巻) (新潮文庫)
ヴィヴィアンリー主演の「アンナカレーニナ」を見たら、何となく原作にも手を出してみたくなった。トルストイは「戦争と平和」の堅苦しいイメージしかなく、正直読了出来る自信はなく。でも、読んでみると意外に面白くて、さくさく進んだ。
夫に愛されずに、自分をもてあましているアンナはヴロンスキーとの不倫という泥沼にはまっていく。その一方で田舎暮らしをしながらロシアという国そのものの問題と向き合う貴族のリョーヴィン。そんな彼と結婚した、ヴロンスキーに裏切られた妻キチイ。不倫の恋でしかないアンナとヴロンスキーの関係に、どんどん嫉妬が絡んで破滅に向かっていくのと対照的に、リョーヴィンとキチイの夫婦関係は優しく、時には喧嘩もしながら、それでも静かに育まれていく。
リョーヴィンという男の視点から見るロシアという国の欠点を浮き彫りにし、トルストイ自身のものだと思われる思想の迷いを思う存分に書き込んでいる。一見ほとんど絡んでいないように見えるアンナ・ヴロンスキー組と対照的に描かれるリョーヴィン・キチイ組は決して穏やかではないのだけど、対極に見えて癒される。
とにかくアンナの描写がすごい。一見主人公はリョーヴィンじゃないかという気もするのだけど、アンナの力強い、深く掘り下げられた心理描写は圧巻。夫に愛されずに、愛に飢えた一人の女性が、ヴロンスキーという若者に求められることで、愛を知って落ちていく過程。そして彼と一緒になったことで幸せになれたかと思いきや、ヴロンスキーの心の変化を恐れ、妄想に陥ってどんどん自分を追い詰めていく。人を裏切って、自分だけ幸福になることは出来ない。たった一人の愛しい息子を夫の下に残してきてしまったアンナは、ヴロンスキーとの間に生まれた子供も愛せず、息子だけを思い続ける。そしてヴロンスキーが自分を置いて出かけるたびに、アンナの不安はどんどん大きくなっていく。愛されたくて翻弄した美しきアンナは、自分自身で結末を切り開く。
分かりやすくいえばメロドラマ。ただ、これだけ重厚な描写をしてくれるメロドラマってのは珍しい。ここに詰め込まれているのは人が正しく生きる意味であったりとか、正義が何であるかとか、信仰が人をどう変えるとかそういった思想的な問題もたくさんある。なので、メロドラマと一言で言い切ってしまうと、大切な部分を多数逃してしまうのも確か。
アンナが追い求めた幸福。そして、リョーヴィンが考え続けた理想のかたちとは。色んな意味でためになる一冊でありました。
最後の、素晴らしい言葉があったので。
「もし善が原因をもったら、それはもはや善ではないのだ。もしそれが結果として、報酬をもてば、やはり善とはいえないのだ。したがって、善は原因結果の連鎖を超越したものなのだ。」


B.G.M.「feeling your UFO/凛として時雨」
凛として時雨のアルバムの中でダントツこれ好きだわ。これは本当良すぎ。今まで聴いたのが何だったんだろうってくらいに良い。これほどまでに激しさとメロディが融合した音楽は最初で最後でしょう。


桜桃忌

太宰治
本日太宰治の命日、桜桃忌。
今年は何と没後60周年だそうで、わたくしも三鷹に行きたかったです。でも、太宰治ファンにも異端扱いされたりなんかしたら、本当最後の望みを失った気分なので行かない方が良いんでしょう。
ささやかに、お祈り申しております。
太宰治の作品は大好きなものが多すぎて、全集全部ぼろぼろになるまで読み返してます。初めて太宰治に出会ってからもう10年。どの作品もとにかく色濃く素晴らしい。

「人間は死に依って完成せられる。生きているうちは、みんな未完成だ。虫や小鳥は、生きてうごいているうちは完璧だが、死んだとたんに、ただの死骸だ。完成も未完成もない、ただの無に帰する。人間はそれに較べると、まるで逆である。人間は、死んでから一ばん人間らしくなる、というパラドックスも成立するようだ。」
「パンドラの匣」より引用。大好きな、大好きな作品。かっぽれは歴史的名登場人物だと思う。



B.G.M.「kageokuri/burger nuds」


文学史上最も繊細な人

「女生徒」は太宰治のベスト5に入るくらい大好き。文学史上、これほどまでに思春期の女の子の気持ちをリアルにセンチメンタルに、ロマンチックに表現した男性作家さんがいるでしょうか。むしろ、女性作家だって怪しいくらい。世界一女性の気持ちを大切に大切につむんで表現出来る男性作家、って考えれば、太宰治に狂った女性たちの気持ちが分かるのかもしれない。


ぽかんと花を眺めながら、人間も本当によいところがある、と思った。花の美しさを見つけたのは、人間だし、花を愛するのも人間だもの。

「みんなを愛したい。」と涙が出そうなくらい思いました。じっと空を見ていると、だんだん空が変ってゆくのです。だんだん青味がかかってゆくのです。ただ、溜息ばかりで、裸になってしまいたくなりました。それから、いまほど木の葉や草が透明に、美しく見えたこともありません。そっと草に、さわってみました。
美しく生きたいと思います。

いつもそうだが、私はお料理して、あれこれ味をみているうちに、なんだかひどい虚無にやられる。死にそうに疲れて、陰鬱になる。あらゆる努力の飽和状態におちいるのである。


あらゆる努力の飽和状態におちいるのである。
こんな表現が出来る作家さんって太宰治以外にいない。この人ほど、単語をうまく組み合わせられる人はいなかった。
太宰治に陥るたびに、わたしは途方もない世界の大きさに、絶望したくなってくるのです。一体この人はどんな風に世の中を見渡したんだろうと考えたりしながら、お酒や薬におぼれている精神の弱さを軽蔑して、でも芸術的才能の高さに尊さを感じ。
「女生徒」はわたしがいくつになっても、永遠のバイブルでしょう。


B.G.M.「Rebirth/Gackt」


太宰治

最近の読書体勢はもっぱらオースティン、太宰治、あとは適当に女の子向け名作。「若草物語」とか大好き。でも、ジョーとローリーにくっついて欲しかった。だから続きは読まない。DVDで見ちゃいるけど。

「チルチルはピタゴラスの定義って奴を知ってるかい。」
「知りません。」勝治は、少ししょげる。
「君は、知っているんだ。言葉で言えないだけなんだ。」
「そうですね。」勝治は、ほっとする。
「そうだろう?定義ってのは皆そんなものなんだ。」
「そうでしょうか。」お追従笑いなどをして、有原の美しい顔を、ほれぼれと見上げる。
(花火/太宰治)

こういう人間に出会わなくて済みますように。

太宰治の本を読んでいると、生きてる自分について考える。苦悩は、人間だから出来る。そう願いたい。人間は苦悩することで、初めて人間のかたちになる。成長することで、初めて周りが見える。

タバコは吸いません。健康に悪いっていうより、煙が嫌だから。
お酒は飲みません。あの味が苦手だから。
動物性食品は一切食べません。動物が好きだから。

幸福じゃないと、生きる資格はないんでしょうか?

昭和の楽しさは、現代人にとって何なのだろう。
昭和の尊さは、現代人が切り捨てていった最後の輝きかもしれない。

彼は、世界一苦悩を明確に文字にした作家です。昭和の、忘れがたき遺産。


B.G.M.「Mars/Gackt」


ライ麦畑でつかまえて

ライ麦畑でつかまえて
--------------------------------------
この本は内容も素晴らしいんだけど、この表紙もまた大好き。で、最近気づいたことは何と、この表紙のイラストがピカソだったってことです。わお!

そして本日、サーカス行って来ました。大宮初めて行きました。えっと、サーカスそのものも感動したんだけど、何よりも嬉しかったのがゾウさんと記念写真撮れたことでございます。もうゾウさんって何て可愛いのかしら!!
ゾウさんの鼻先に触れて最高に幸せでした。やったあ、タダ券あるからって誘われたにも関わらず、乗り気じゃなかったんだけど行って良かったです。木下サーカス素敵でした。また行きたいわぁ。そして、またゾウさんと記念撮影したい!


B.G.M.「lunkhead/lunkhead」


ティンブクトゥ

世界を、最初に見たときよりもっといい場所にして去ること。
人間、それができれば上出来さ。

ポールオースターの「ティンブクトゥ」より抜粋。上出来なんてもんじゃございません。出来たら神様の域です。多分それがマザーテレサとかだったんでしょう。政治活動って難しい。でも、信念持つのって本当に素晴らしい。

わたしも、死ぬ間際に見渡した世界がほんの一ミリでも良くなってたらなあって思います。それってどんな幸福な死なんでしょう。

話そのものは短すぎてぎゃって感じで。オースターの描写が好きです。言葉の使い方、リズムというか、あの緊張感みたいな。ああいう鋭利な言葉の使い方はジョンアーヴィングにはちょっとないと思う。でもやっぱりアーヴィングのが断然好きなんだけど。早く新作翻訳されないかしら。
今は「オウエンのために祈りを」をまたまた読んでる真っ最中。意外におばあちゃんが好きだなあ、とか何とか。


B.G.M.「symphony/burger nuds」


太宰治ソーサー

太宰治ソーサーずいぶん昔に新潮文庫のマークを集めて手に入れました。部屋を掃除してきたら出て来たのです。懐かしいわぁ。しかし、今はすっかり本買わなくなっちゃったから集められなくてちょっと切ない。けど、お金出してまで欲しい本がなくって。好きな本は全部持ってるから。アーヴィングの文庫でも買おうかな。「未亡人の一年」とか「オーウェンのために祈りを」とか。
b.g.m.「paradise lost/art-school」


カラマーゾフの兄弟読了

もう一週間くらい前になるけど、ようやく読み終えた!
女好きで強欲な男。生まれながらにしてほとんど父親を知らずに育ったカラマーゾフの三兄弟の物語。最低の父親、いずれ裁判にかけられる長男のドミートリイ。寡黙でありながら、長男の婚約者を愛するイワン。そして修道層のアリョーシャ。三人の兄弟のそれぞれの視点から見るロシアという国。
長い小説でしたが、一言で感想を表現するならばああ、って感じかしら。最初から最後っまで宗教的な表現で持って貫かれてるので分かる人は心から感動し、分からない人は置いてかれるのみといったところ。わたしはその中間くらい。誰にも感情移入は出来ず、でもこれが人間なんだなあって、妙な感慨に。人間の深さをここまでリアルに追及した物語っていうのはなかなかないと思います。それだけでも断然読む価値あり。そして、鮮やかでこれまた素晴らしいのが登場人物たちが激昂しての会話描写。これだけの会話を描写出来る作家に初めて出会いました。
何はともあれ、読んでる最中は本当楽しくって次が次がと気になって仕方ない。個人的に一番面白かったのは中巻でしたとさ。
あと譫妄症にすごい興味が!あたしもしかしたら譫妄症かもしれないなあとか何とか思いつつ。だから現実ってこんなに怖いんだ。精神の病気とかが気になってしょうがないのは、将来自分が行く道のような気がするから?とか何とか考えてたらすごい怖くなって来た。でも、まともに生きるって何だろう?あたしどうやったらまともに生きられるのかしら。どうやったら、普通でいられんだろ。
とうとう三月!来月はとうとう桜木さんのお誕生日ではございませんかっ!とか言いつつ、大変何もしてないあるよ。どーしよ。何かお話書きたいとか思ってたのに、何のネタも思いつかないままここに至り。今年は逃げるしかないかしら。こーなったら小田原とかに。箱根も良いなあ。箱根行きたい。一時間なのにとかまだしつこく言ってみる。
とうとうおうちの更新をして、あと二年ここ住むんだなあとか思ったら家具変えたくって仕方ない。テレビボード新しいの買って、それからゴミ箱も変えて、ベッドとテーブルも変えて、それからソファが欲しい。でもそんなに色んなもん買ったら、いざ狭い家に引っ越した時どうなるんだろう。不安だわ。でも欲しい。物欲恐るべし。6畳の部屋が三つあっても正直使い道に困る。せめて12畳と6畳とかだったら良かったのに。映画とか見てると外国の部屋ってみんな一つが広くてえらい羨ましい。わたしもどうにかして外国みたいな家にしたいもんだわ。とか色々憧れはあるんです。
あー、つぎは「白痴」読みたい。何よりも美しい人なんて見てみたいもんだわ。けれど、ドストエフスキーの経歴読んだらちょっと冷めた。あんな女とっかえひっかえに恋愛のめり込んでる人ってのは正直信用ならん。
桜、早く咲いて下さい。今日はあんまり素晴らしい天気なので「ルワンダの涙」観に行こうと思ってたんだけどやめて、江ノ島ふらふらしたいわ。本当はまた「リトルミスサンシャイン」観たいんだけど(藤沢でも公開中なの、らんらん♪)、DVD発売におそなえ、そろそろ大人しくしてます。あーあと、「菊次郎の夏」観たくてたまらん。いい加減買おうかな。久しぶりに「座頭市」観てやっぱり北野武愛を実感。良い監督さんです。


B.G.M.「Flora/art-school」


カラマーゾフの兄弟

「人生の意味よりも、人生そのものを愛せ<略>」
「<略>この地上にはばかなことが、あまりにも必要なんだよ」
まるでダザイイズムを見ているよう。ああ、わたしこの本好きかも。そう思ったときに上巻終了。次のお休みに予約しておいた中巻と下巻を引き取りに行く予定。それまでは太宰治全集を読みふける。最近やたら太宰治読みたいブーム。金木町出身の人に出会ったせいかしら。「正義と微笑」を読んでたら今のわたしと共鳴するところがあって、涙が出そうだった。切羽詰った時に俳優になるしかないと思う僕。そしてなぜか切羽詰ると看護婦になるしかないと思うわたし。高校の時からずっとそうだった。そろそろ将来を選択しないと手遅れになる。
良い本を読むと心が救われる。思想が浄化される。でも、戻って来る日常はこんなにもストレスだらけ。怒って独りよがりに腹立てて、何だかバカみたい。だけど、生きるってつらいなんて決して言っちゃいけないのだ。生きたくたって生きられない生命がある。人間は、やっぱり生まれながらにして永遠の罪を背負っている。
B.G.M.「the cloudy dreamer/olivia」

 | HOME |  >>

HELLO!

Asuka.C

Asuka.C

ラブ:桜木花道、にゃんこ、江ノ島、トムハンクス、アステアおじさま

CATEGORIES

APPENDIX